原子力発電所の必要性

現在、北海道電力は泊発電所の再稼働に向けた取り組みを行っていますが、そもそもなぜ原子力発電は必要なのでしょうか。
ここでは、原子力発電が日本に必要な発電方法である理由を3つの大きなトピックに分けて説明しています。

経済効率性

新型コロナウイルス感染症からの経済回復により世界的に電力需要が増加する中で、発電用燃料の供給が不足していることや、世界情勢の変化に伴い、石炭、石油やLNGなどのエネルギー価格が高騰しています。

一方、原子力発電所の燃料であるウランは世界各地に分布しているため、特定の地域に依存することなく、さまざまな国から調達することが可能であり、価格が世界情勢の影響を受けにくい特徴があります。

ウラン燃料は、一度原子炉に入れると、1年以上発電できます。また、ウラン燃料自体は数年間使用できることから、ウラン燃料を使うことで、国内にエネルギー備蓄しているのと同じ効果が得られます。

国では、2030年の電源別発電コスト試算を公表しています。

原子力発電のコストは、発電に直接関係するものだけでなく、廃炉費用や原子燃料サイクル費用、事故対応費用（損害賠償、除染含）なども織り込んで試算されていますが、それでも原子力発電のコストは他の発電方法と比べて遜色のない水準です。

また、エネルギー密度が非常に高く、運転するために必要な燃料も少ないため輸送費も抑えられます。